GEN日記

ひきこもり×ほぼ無職×フォーカシング

ピエール瀧逮捕をきっかけに、7年ぶりに伊集院光の深夜の馬鹿力を聴いた

 
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電気グルーヴピエール瀧の一件がきっかけでに7年ぶりに「伊集院光深夜の馬鹿力」を聴いた。

 兄が伊集院光のラジオを聴いていたことが、伊集院光とそのラジオとの出会いだった。中学3年の頃、STVの深夜ラジオが面白くてよく聴いていた。しかし、その後にやっていた伊集院光のラジオは、遅い時間帯なこともあって聴かなかった。中学校を卒業し春休みに入り、当時楽しみにしていた明石英一郎アタックヤングが最終回になった。その余韻に浸りつつ伊集院光のラジオをなんとなしに試しに聴いて見た。STVの深夜ラジオよりも毒の濃さが圧倒的に濃厚で気に入ってしまった。 

 それから10代半ばから後半までずっと伊集院光のラジオを聴き続けていた。カセットテープに録音したものを文字通り一日中聴き続けていた時期もあった。伊集院中毒である。深夜放送なので、それを取り巻く様々な感情があった。深夜の放送時間を期待して待つ待ち遠しさ、睡魔との戦い、たまに寝落ちしてショックを受ける、今日はどんなトークで笑わせてくれるんだろうかという期待、深夜にそぐわない爆笑、期待はずれだった時のがっかりした気持ち、色んな感情があった。当時はまだカセットからMDへの移行期だった。MDは高価で持っていなかったため、CDラジカセを誕生日に買ってもらってからは、120分のカセットテープに録音して聴いていた(余談だが、当時はJポップ全盛期、CD全盛期だったので、高いCDラジカセを誕生日に買ってもらうという人が多かった気がする)。120分テープは構造上内部が脆いため、テープが絡まり壊れるということがよくあった。なので、タイマー録音して翌朝にきちんと録音しているかを確認するのが、毎週火曜日朝の日課だった。ちゃんと録音出来ていたらホッとしたし、録音出来ていなかったら朝から絶望のどん底に突き落とされた。今は聞き逃しても様々な方法で聴けるので、本当に良い時代になったなぁと思う。

 そんな伊集院中毒症状の僕も高校を卒業し、大学入学前後を境に、伊集院光のラジオをピタリと聴かなくなった。自然に聴かなくなったというのもあるが、心のどこかで『伊集院のラジオばかり聴いていてもなぁ。』という気持ちがあった様な気がする。また大学時代に伊集院光のラジオをほぼ全て保存している人がいたが、その人を妙に冷めた目で見ていたのを記憶している。その後、スマホが普及する前にラジオサーバーというマニアックなMP3録音機器を買い、一時的聴いていたが、撮り貯めしていたら聴くのがめんどくさくなり、聴かなくなってしまった。今、振り返ると思春期から青年期の間には、いつも伊集院光が、伊集院光のラジオがいた。

 7年ぶりに聴いて、僕が当時の様な何かを求める感情が無いからなのか、グッと心を捉えるような面白さはなかった。しかし、その話には安定した面白さがあった。特に、トークでの情景描写が視覚、感覚面で非常に細かくダイナミックかつユーモラスに描かれており、そのことがすごいなと思った。当時には気付かなかった気付きである。